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ハウステンボス、5つ目の「王国」開始へ、健康と美テーマ

  • 2015年5月20日

 ハウステンボス(HTB)は5月24日、「健康と美の王国」をプレオープンする。HTB代表取締役社長の澤田秀雄氏は20日に開催した記者会見で、2010年にエイチ・アイ・エス(HIS)がHTBを子会社化してから5年連続で2桁の増収増益を達成できており、今後も伸びは続くと強調。その上で、単にテーマパークとしてではなく「観光ビジネス都市」として成長するため、健康状態の検査などを含めた新しいサービスを提供すると説明した。

 ハウステンボスでは2010年以降、1年を通じて様々な花を楽しめる「花の王国」、世界最大規模のイルミネーションなどの「光の王国」、音楽の生演奏や仮面舞踏会、歌劇団などによる「音楽とショーの王国」、そして新旧のゲームを集めた「ゲームの王国」を立ち上げ、育ててきているところ。「健康と美の王国」は5つ目の「王国」となる。

 健康と美の王国では、まず場内に「健康レストラン AURA(オーラ)」と、「健康の館」を開設。レストランでは、併設する野菜工場の無農薬野菜や九州の食材を用いた料理を提供する。

 また、健康の館では、血管年齢など簡単なものから遺伝子関連まで12種類の検査を受けられる「健康クリニック」、日本最大級の品揃えとなるサプリメントや健康食品の販売店「健康ストア」、薬膳スイーツや野菜ジュースなどを提供するカフェ「健康の泉」、ヒーリングルーム「健康サウンドオブヒーリングラウンジ」を開設する。

 さらに、6月27日には場外に温泉施設「やすらぎの館」をプレオープン。7月4日に健康と美の王国全体をグランドオープンする計画だ。

 澤田氏は、HTB内には花や音楽、イルミネーションなど心を癒やし楽しませる仕組みが既に存在するとともに、広い場内でのウォーキングや仮面舞踏会など体を動かす要素も存在するとの考え。

 健康と美の王国は、ここに食事や温泉、健康チェックなどを組み合わせることで、楽しみながら健康になれる場所として打ち出していく戦略だ。これにより、新たな需要を喚起するだけでなく、滞在日数の増加やリピーター化にも繋げていく。

 12種類の検査は遺伝情報の解読や腸内細菌バランスの調査など高度な内容のものを含むが、このサービス提供は細胞医療事業や医薬品事業などを手掛ける「テラ」グループが担当。検査によっては結果が分かるまで1週間から10日程度を要するものもあるが、なるべく同日中または翌日に結果を伝えられるようにするという。

 なお、1年に1つずつ「王国」を増やしているが、澤田氏は「7つまで」と断言。7つの王国が揃った後は、最も人気のないものを廃止、または他に統合するなどして新しい切り口を提案し続けていくと説明した。