ニース、滞在型の商品造成を推進、素材の多様性をアピール

  • 2014年11月12日

(左から)ニース市観光・国際関係・街頭イベント担当助役のルディ・サル氏、ニース市観光会議局局長のドゥニ・ザノン氏、フランス観光開発機構在日代表のフレデリック・メイエール氏 フランスのアルプ・マリティム県選出国民議会議員及びニース市観光・国際関係・街頭イベント担当助役のルディ・サル氏とニース観光会議局局長のドゥニ・ザノン氏はこのほど本誌らのインタビューに応じ、日本市場に対し、ニースでの滞在期間を長くしたツアー造成を旅行会社に呼びかけていきたい考えを示した。

 ザノン氏は日本市場について「日本人は何十年も前から旅行に来てくれており、重要な市場」と強調。2013年の日本人訪問者数は前年比44%増の約3万人で、宿泊数は約6万3000泊。海外からの訪問者数としては、6番目に多いという。2014年は約20%減を見込んでおり、これについては、円安などの経済的な面の影響や、13年の急激な伸びの反動もあるとの考えだ。

 同氏は日本人訪問者の傾向について「短い期間の中で多くの場所に行って、多くのものを見る」と説明。このため、「周遊旅行を好む人が多くニースに短期間しか滞在しない旅行者が多い」と課題を挙げた。日本人のニースの平均滞在日数は1泊から2日。これをさらに伸ばすため、今後は旅行会社に対してセールスコールなどを実施し、ニースをベースにした滞在型商品の造成を呼びかけていく考えだ。

 ニースの滞在の魅力について、サル氏は「ニースでできることは1つだけではない。食やカルチャー、海、山、ショッピングなどあらゆることが楽しめる」と強調。また、ザノン氏も「夏は国立公園、冬にはスキーやカーニバル、またモナコなどにも約20分で行くことができる」とアピールした。

 このほか、サル氏はエールフランス航空(AF)の羽田/パリ線についても言及した。AFは冬季スケジュールから羽田線の1便を22時15分羽田発、翌日4時パリ着から、0時30分羽田発、5時30分パリ着に変更。サル氏は「とても便利な時間帯で、約13時間でニースへ行くことができる。これが追い風になって訪問者数も増えるのでは」と期待を示した。