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上期倒産件数、旅行会社は27件、中小規模が85%

  • 2013年7月9日

 東京商工リサーチ(TSR)によると、2013年上半期に判明した旅行業の倒産件数は、前年比68.8%増の27件で、前年よりも11件増加した。負債総額は6.1%増の22億8000万円で、1億3100万円の増加。6月28日に営業を停止したトラベル世界は含まれていない。

 全業種の合計値では件数が10.9%減の5620件、負債総額が10.4%減の1兆7987億1700万円と1割以上前年を下回ったが、旅行業は運輸業などともにいずれも増加。傾向として負債総額が1億円未満の倒産が多く、23件と全体の85.1%を占めており、TSRでは中小を中心に旅行会社の経営悪化を示すものと分析している。

 TSRは原因として、外交問題から中国や韓国への旅行者が減少した点や、東日本大震災後に需要を取り込めなかった点などを挙げている。震災関連の倒産は7件であった。

 一方、宿泊業の倒産では、上半期は件数が15.3%(8件)増の68件、負債総額が34.8%(123億4600万円)増の477億8900万円。震災関連倒産は10件であった。TSRでは、旅行業、宿泊業ともに下半期も倒産の懸念が続くとしている。

 なお、6月単月で見ると、旅行業は件数が5件で昨年の2件から増加。沖縄のサザンツーリストが4億2000万円の負債で倒産した以外は、いずれも負債総額1億円未満で合計は90%増の5億3200万円という。宿泊業は2件減の7件で、負債総額は18.2%減の56億9500万円となった。