アメリカン航空、羽田路線が好調なスタート、日本航空と連携強化で販売拡大へ

  • 2011年2月22日
 アメリカン航空(AA)は2月20日、羽田発ニューヨーク線の運航を開始した。翌日の2月21日にはアジア・太平洋地区新オフィスのオープンハウスを開催し、多数の業界関係者が集まった。この中で同社アジア・太平洋地区社長のテオ・パナジオトゥリアス氏は「今回のオープンハウスは日本航空(JL)とのジョイントベンチャーを象徴するもので、関係が強固になることは間違いない」と挨拶。ニューヨーク路線についても、「JLとの提携で成田と羽田をあわせて朝、昼、夜の時間帯が選べるようになり、より多くの選択肢を用意できた」と話し、JLとの関係強化による販売拡大へ期待を示した。

 羽田/ニューヨーク線は、AA日本地区旅客営業本部長の稲場則夫氏によると、「3月末までエコノミークラスは埋まってきている」といい、利用率も堅調という。ニューヨークを最終目的地とした渡航形態と、ニューヨーク以遠への乗り継ぎの割り合いは「クルーズも含めると半々ぐらい」で、特にレジャーではクルーズと組み合わせた旅行形態の利便性が向上したという。

 さらに、新たなデスティネーションの旅行商品造成にも可能性を感じており、例えば、セントマーチンやヴァージン諸島など商品化されにくいデスティネーションへの乗り継ぎが便利になったことで、「時間をかけて育てる必要はある」ものの、旅行商品の多様化につながると見込んでいる。一方、ビジネス需要については、「認知度としてまだそこまで高くはない」と話しており、一般のビジネス客に対して浸透させることが必要との考えだ。

 JL国内線を利用した地方需要の取り込みについては、これまで日本の国内線が取りにくいことがあったが、「JLとの結合運賃をつくれることで商品が圧倒的につくりやすくなる」と話す。スケジュール調整も必要だが、「(調整できれば)数は増えるのでは」と見込んでいる。また、JLのプレミアムエコノミークラスも販売する予定で、共同事業により新たな需要の獲得や販売拡大につなげていく方針だ。