全日空、2010年の国際線旅客数は17.6%増、後半の規模拡大鮮明

  • 2011年2月15日
 全日空(NH)の2010年通年の国際線旅客数は、前年比17.6%増の464万6945人となった。欧州での火山噴火などの影響を受けたものの、すべての月で前年を上回った。また、座席供給量を表す有効座席キロ(ASK)を5.7%増としたのに対し、需要をあらわす有償旅客キロ(RPK)が14.1%増と拡大した結果、ロードファクターは5.8ポイント増の78.7%となった。

 方面別では、アジア・オセアニアの数字が最も伸びており、旅客数が19.5%増の321万9371人、ASKが4.5%増、RPKが17.2%増となり、ロードファクターも8.3ポイント増の76.4%となった。



 上半期と下半期を比較すると、上半期は経済危機にともなう需要減退に合わせて路線規模を絞っていたためASKが3.0%減となったが、下半期は羽田の国際化もあって14.7%増と拡大。方面別では欧州線を29.8%増としている。

 なお、12月単月の旅客数も19.0%増の43万1764人と好調。ただし、ASKが27.5%増となったのに対し、RPKは15.9%増にとどまり、ロードファクターは7.2ポイント減の72.9%となった。ロードファクターは8月から下降傾向を示しており、規模の拡大に需要の取り込みが追いついていない様子が伺える。


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