就職人気、文系1位はJTB、4年連続−100位以内にはHISとKNT

 毎日コミュニケーションズが2012年3月の大学卒業予定者を対象に調査した「大学生就職企業人気ランキング」で、文系学生の総合ランキング1位はジェイティービー(JTB)グループとなった。JTBは4年連続で、2000年以降の12年間で11回目のトップとなった。得票数は対象人数1万5212人中1250件。2位は全日空(NH)で昨年よりも順位を1位上げたが、得票数は892件で、JTBの人気が際立っている。JTBを選んだ理由は、「やりたい仕事ができそう」が25.8%と最も高く、「業界上位である」が18.7%で続いた。

 JTB以外で上位100位に入った旅行会社は、9位のエイチ・アイ・エス(HIS)と19位の近畿日本ツーリスト(KNT)。昨年の順位と比較すると、HISは変わらず、KNTは6位下げた。得票数はHISが520件、KNTが394件。旅行関連では、JR各社やオリエンタルランド、帝国ホテルが入ったほか、成田国際空港が順位を32位上げて76位に入った。昨年40位であった日本航空(JL)と96位であった日本旅行はランク外となったものの、日本旅行は文系女子学生の中では98位となっている。

 なお、毎日コミュニケーションズでは、上位10社のうち8社が昨年と変化していないことから、景気に関係なく支持されていると分析。また、理系を含めた全体的な傾向として、大学生の就職内定率が過去最低水準となるなど就職難が指摘される中で、2012年卒の学生は安定性や業界上位であることを重視する傾向が強いと指摘。一方で、選択理由として将来性を挙げる学生が増えているといい、少しずつ「大手企業(ブランド)志向」は弱まりつつあるとした。