OS村上支社長、2010年は予想外に回復−東欧の新デス開拓に意欲

一方、2011年については「大きな懸念材料はなく、2010年と比較して現段階では大きく落ち込む要素はない」としつつ、「逆に大きく膨らむ要素もない」と予測。そして「そのような中では、どうやってお客様1人あたりの単価を上げるかに尽きる」とし、収益性を重視する姿勢を強調。食事やシートなど機内サービスの強化により満足度の向上をはかるほか、「新しいことをしていかなければ単価が上がらない」との考えから、レジャーの戦略としてオーストリア、クロアチア、スロベニア、ハンガリー、チェコなどに加え、ルーマニアやブルガリアなどを開拓したい考えを説明。「バルカン諸国から徐々に黒海に近づけるような形で欧州を広げていきたい」という。
なお、日本/欧州間では多くの航空会社が座席供給量を拡大するなど競合が激しくなっているが、「それだけ需要があるということ。さほど悲観的には見ていない」とコメント。OSとして欧州内で築いている路線網の独自性や、ウィーンのMCTが25分であることなどの強みを打ち出していく方針を示した。また、OSとしての座席供給量拡大については、「まずはデイリー運航を軌道に乗せる」ことを重視する姿勢。「初年度はうまくいっている」ものの「2年目、3年目が重要」との見方で、時間をかけて安定させ、次の展開につなげていく考えだ。