日本航空、上期の国際線旅客数は9%減−9月は前年反動も単価は上昇

  • 2010年11月15日
 日本航空(JL)の2010年度上期の国際線旅客数は、前年比8.9%減の468万3861人と前年割れした。一方、座席供給量を表す有効座席キロ(ASK)を18.0%減としたのに対し、旅客輸送量を示す有償旅客キロ(RPK)が9.3%減にとどまり、利用率は7.2ポイント改善の75.0%。全日空(NH)との比較では、旅客数、ASK、RPKともに実数はJLが依然として上回っているものの、NHは3項目ともプラス成長。ただし、利用率はNHがJLを5ポイント上回っているが、改善の幅はJLの7.2ポイントに対してNHは6.4ポイントとなっている。

 JLの上期の旅客数を方面別で見ると、太平洋線とオセアニア線、中国線は前年を上回った。特に中国線はASKが28.1%減としたのに対し、RPKが1.6%増となり、利用率は21.4ポイント増の73.4%と大きく改善した。また、韓国も旅客数は18.5%減となったものの、ASKの調整により利用率は11.1ポイント増の81.2%となった。

 なお、2010年9月の国際線旅客数は、18.7%減の83万6962人。減少幅が大きいのは、昨年のシルバーウィークの需要増加の反動によるもの。また、ASKを16.8%減と絞ったもののRPKが18.6%減となり、利用率は1.7ポイント減の77.2%となった。ただし、予約をコントロールし、ビジネス需要を中心に高単価の客層の比率を高めた結果、平均価格が約20%増加し、前年並みの収入を維持した。なお、上期および9月単月の方面別実績は下記の通り。



▽関連記事
全日空、上期の国際線旅客数は17.6%増、利用率は80%に−9月は欧州好調(2010/11/10)