アクセスランキング、羽田国際化が1位、「戦場カメラマン」や顧客満足度も

  • 2010年11月6日
[総評] 今週は、またも羽田空港の国際化についての記事が1位になりました。過去の総評を読み返してみると、実に4週間以上連続で羽田について触れてきており、それだけニュースが多く、かつ注目も高いことを表しているのだろうと思います。今週も1位を含めて5本の記事がランクインしていますが、旅行業界紙としては、単に高い注目を集めるだけでなく是非とも旅行会社のチャンスになってほしいものです。

 また、10位の記事の通り、香港航空(HX)が羽田/香港線の就航をめざしている点は注目です。2011年1月にも運航を開始したい考えで、実現すれば近距離アジアでは羽田唯一の深夜発定期便となります。同路線は、定期チャーター便としては日系航空会社が運航していた実績がありますが、昼間の便はありませんでしたので、羽田空港における昼間と深夜早朝の需要の違いが見えてくる可能性があります。

 このほか、3位には顧客満足度に関する記事が入りました。これによると、旅行業界のうち、最も満足度が高かったのは楽天トラベルでした。満足度は事前の期待と実際の品質、そして支払った金額のバランスによって形成されるものです。今回の調査結果を見ると、事前の期待値では楽天トラベルが0.1ポイントですが業界中央値を下回り、逆に利用後の品質は1.7ポイント、価格への納得感は2.6ポイント上回っています。

 こうした数字からは、楽天トラベルが価格面で優れている、あるいは旅行会社が期待をさせすぎている、など色々な見方ができそうですが、残念ながら現時点で何が正解かはわかりません。しかし、回答者がそのように評価したことは事実です。一方で、旅行業界の満足度は、同時に発表されたサービスを中心とする7業界では3位につけており、総じて高い評価を得ています。

 その意味で、2位にランクインしたJTB旅物語のカンボジアツアーはユニークです。「戦場カメラマン」として知られる渡部陽一氏が同行する点もそうですが、「学び」や「気付き」を付加価値として提供しようとするもので、茨城空港発着の第3国チャーターであることを含めて、旅行会社にしか提供できない意欲的な商品と感じられます。お客様が旅行代金とのバランスをどう捉えるかはわかりませんが、こうした商品が満足につながるのではないか、つながってほしい、と願っています。(松本)


▽日刊トラベルビジョン、記事アクセスランキング
(2010年11月第1週:11月1日2時〜11月5日18時)
第1位
羽田空港、国際化へ一歩、冬スケジュール始まる−各社が記念行事開催(10/11/01)
羽田特集:航空会社の戦略(1)日系キャリアに千載一遇のチャンス到来(10/11/02)

第2位
JTB旅物語、「戦場カメラマン」と行くカンボジアチャーター−茨城空港発着(10/11/02)

第3位
顧客満足度調査、楽天とKNTが1位、国際線はシンガポール航空(10/11/04)

第4位
ジャルパック、旧JALビルに本社を移転−グループ効率化の一環で(10/11/04)

第5位
マレーシア航空、羽田線機材に自信−エア・アジアの参入は「良いこと」(10/11/02)

第6位
2011年の業務渡航、エアとホテルが最大10%値上がりも−アメックス予測(10/11/02)

第7位
CXタイラーCEO、羽田線の成功に自信−座席供給量16%増、沖縄線も就航へ(10/11/04)
日本航空、CXとコードシェアで路線網を拡大、13路線追加(10/11/01)

第8位
羽田/松山線がいよいよ就航、日台の4社祝辞「切磋琢磨してよりよい路線に」(10/11/02)

第9位
香港航空、羽田線就航へ、新潟、鹿児島も予定−成田線は搭乗率90%めざす(10/11/05)

第10位
ジャルパック、ホノルル線退役ジャンボ機のハワイツアー設定−250名集客へ(10/11/01)