CX日本支社長、羽田線は手探りも「需要確信」−自社発券の手数料廃止

  • 2010年9月17日
 キャセイパシフィック航空(CX)日本支社長のサイモン・ラージ氏は9月16日の記者会見で、羽田路線の成功に自信を示した。ラージ氏は、羽田路線のターゲット層や販売戦略などは「現在研究中であり、確かなことはいえない」ものの、32年ぶりの羽田就航を「心待ちにしていた」と説明。予約状況もファーストクラス、ビジネスクラスを中心に好調といい、「需要は必ずある。予想外の出来事がなければ、成田と羽田の1日7便すべて高い搭乗率を維持できる」と意欲を示した。

 また、羽田以外でも路線網の拡充を進めていると説明。冬スケジュールでは関空線を1日3便から4便に、新千歳線を週4便から週7便に増便。福岡線もCXの1日1便に加えて香港ドラゴン航空(KA)も1日1便で就航し、仙台も12月1日から2011年2月27日にかけてKAが週3便運航する。これらにより、日本路線全体の便数は週91便から約30%増の118便に増加。さらに、チャーターも強化しており、昨年は通年で61本であったのに対し、2010年はすでに13都市に59本を運航した。

 増便の根拠については、香港発の需要が前年比42%増となっているほか、日本発も16%増で推移していると紹介。「便数を増やすことでさらに需要を喚起できる」との考えだ。なお、CX全体の業況も回復しているといい、搭乗率が向上し、単価もビジネスクラスで改善。経済危機前の水準に戻りつつあるという。


▽予約・サポート用フリーダイヤル開設へ、発券手数料はすでに廃止

 キャセイパシフィック航空(CX)は9月24日、航空券の新規予約とオンラインサービスのサポート専用のフリーダイヤルを開設する。サービスの向上をねらうもので、直販の増加にあわせたものという。

 また、CXでは、8月から予約・発券センターを通じて購入された新規航空券について発券手数料を廃止。CX日本支社営業本部長のジェームズ・エバンズ氏は、「利用者の利便性向上」を理由として説明した上で、旅行会社をないがしろにするものではないとし、「利用者のほかのニーズに応えられるよう、旅行会社に対するサポートも継続する」と強調した。