デルタ航空、羽田は「首都圏需要」−B747の内装刷新も、水平シート導入へ

  • 2010年9月3日
 デルタ航空(DL)社長のエド・バスティアン氏は9月2日の会見で、羽田路線について「現時点では、特に首都圏地域の需要に対応するための路線と捉えている」と語った。DLは2011年1月末から、羽田発着のデトロイト線とロサンゼルス線の運航を予定している。一方、成田路線については、DLのアジア戦略におけるハブ空港としての位置づけは変わらず、座席供給量も維持すると説明。スカイチームに加盟する大韓航空(KE)や中国東方航空(MU)、中国南方航空(CZ)、ベトナム航空(VN)と連携し、成田路線で需要をつなぐねらいを改めて示した。

 現在のところ、スカイチームに日系航空会社が加盟しておらず、日本国内各地から羽田を経由して北米に向かう需要を取り込むことが困難だが、「パートナーになり得る可能性のある、羽田への路線を持つ航空会社と交渉はしていく」とした。


▽B747-400型機の内装を刷新、水平シートやエコノミーにも機内エンタメシステム

 DLは2011年夏からの約1年間で、成田路線でおもに使用するボーイングB747-400型機の内装を刷新する計画だ。保有する同型機16機すべてについて、ビジネスクラスにフルフラットベッドシートを導入するほか、エコノミークラスにオンデマンドの個人用オーディオ・ビデオモニターを装備したシートを設置。エコノミークラスはシートピッチも現在より広い間隔とし、座席下の収納スペースも大きくなるという。

 なお、この計画は、現在進めている総額10億ドル以上を投じる設備投資計画の一環。バスティアン氏は、「アジア太平洋地域で、フライト数や就航都市数だけでなく、機内サービスの面でも米系航空会社のリーダーになる」と意欲を示した。