全日空、第1四半期は営業利益29億円−3四半期ぶり黒字転換

国際線旅客事業では、アイスランドの火山噴火により約10億円、タイの政情不安で約3億円減収したが、一時的な影響にとどまり、ビジネスを中心とする需要回復や供給量の拡大により、売上高は46.2%増の641億円7100万円となった。また、国際線旅客数は26.2%増の122万4000人となり、旅客単価は燃油サーチャージを含めて15.9%増の5万2412円と増加。なお、現時点での7月から9月までの国際線旅客数は、7月が19%増、8月が8%増、9月は6%増で推移しているという。
国内線旅客事業では、売上高が3.5%増の1435億2900万円と増収したものの、日本航空(JL)によるバースデー割などの価格戦略の影響を受け、旅客単価は2.3%減の1万5003円と低下した。国内線旅客数は5.9%増の956万6000人でとなった。なお、7月から9月までの国内線旅客数は現時点で、7月が2%増、8月が4%増、9月が3%減で推移しているという。
また、旅行事業の売上高は、販売費用のコスト削減などが奏功したものの2.7%減の327億円であった。このうち、海外パッケージ商品の販売は順調に推移し6.9%増の46億5700万円、国内パッケージ商品は伸び悩み3.6%減の252億3900万円となった。
通期予想については、売上高1兆3600億円、営業利益420億円、経常利益130億円、純利益50億円のまま変更しない。7月から9月までの夏休み期間での上積みと、10月末の羽田空港国際化による需要の高まりを見込んでいる。