SQウィルソン支社長、羽田線の成功に自信−成田線との差別化は原則なし

  • 2010年7月28日
 シンガポール航空(SQ)日本支社長に3月に就任したキャンベル・ウィルソン氏がこのほど本誌インタビューに答え、10月末から始まる羽田/シンガポール線の成功に自信を示した。SQは羽田への就航後、成田と合わせて東京から1日4便を運航することになるが、ウィルソン氏は「我々の戦略は、座席供給量を需要に適合することであり、増便する関空線とともに多くの方に利用してもらえることを確信している」と説明した。

 また、成田線との出発時間帯が異なるため、乗継可能な以遠路線など新たな選択肢を提供できることも理由に挙げた。さらに、「A380型機の投入以降、新しい機内設備を搭載した新機材の導入を関空、中部、福岡で進めるなど、投資を継続していることも我々の戦略」と言及。羽田線も新設備を備えた機材で運航する予定で、エコノミークラスやビジネスクラスはA380型機と同じものを利用でき、この点でも旅行者の需要を取り込めるとの考えだ。

 羽田線の販売戦略については、「原則として成田線と区別せず、東京から4便運航すると捉える」という。運賃も、プロモーション運賃を除けば差別化はせず、結果的に需要動向によって決まるとした。すでに羽田線の運航スケジュールも確定しており、予約状況は「非常に好調」という。

 このほか、羽田発着のアジア線は日系航空会社だけでなく、格安航空会社(LCC)のエア・アジアX(D7)を含めて複数の外国航空会社も乗り入れを表明ないし検討しているが、「競争は歓迎すべきもの」とコメント。D7については、「我々は良いプロダクト、良いサービス、高い価値を提供しており、マーケットが異なる」とし、直接的な競争対象にはならないとの見方を示した。

 なお、インタビューの詳細は後日掲載予定。


▽SQ 羽田/シンガポール路線運航スケジュール
SQ633便 HND 00時30分発/SIN 06時55分着
SQ635便 HND 06時25分発/SIN 12時50分着
SQ634便 SIN 15時40分発/HND 23時05分着
SQ636便 SIN 21時50分発/HND 05時15分着(翌日)


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