菅内閣、観光立国に「具体的な指示」−前原大臣、JL再生や休暇分散に意欲

  • 2010年6月10日
 このほど発足した菅内閣で国土交通大臣に再任した前原誠司氏は6月8日、記者会見で観光や航空などの諸課題についての方針を説明した。総理大臣の菅直人氏からの指示として、観光は「地方公共団体や地域住民が主役となった観光地域振興策の支援や訪日外国人観光客の増加など、観光立国の実現を総合的に推進する」、航空は「日本航空(JL)の再建に取り組む。また、航空輸送の安定と安全の確保や航空産業の発展に積極的に取り組む」考え。

 このうち観光については、鳩山内閣での指示が“(地方公共団体や地域住民が主役となった)観光政策を支援するなど”であったところが、“観光地域振興策の支援”と“訪日外国人観光客の増加など”となっており、前原氏は「具体的に指示がおりてきている」と指摘。そして、これは菅内閣でも観光が重視されている証拠とし、特に中国などアジア圏でのプロモーション活動やメディカルツーリズムなど、「今までやってきたことをさらに進める」方針を示した。また、休暇の分散化も「2期目の大きな仕事になってくる」と語った。

 また、航空についてはJLの再建がはじめて指示されたことを示し、「再生をしっかりと着実におこなっていくことが、そしてテイクオフにもっていくことが2期目の私の大きな役割」と説明。そして、航空産業の発展については、空港整備特別会計の見直しや関空と伊丹の一体運用の中でのコンセッション方式の採用など、1期目の取り組みを着実に実行するほか、公租公課の見直しなどによってJLだけでなく日本の航空会社の経営環境を整備する考えを示した。