エア・アジア、羽田線の運航権獲得か−販売手法は「全選択肢を精査」

  • 2010年4月21日
 2010年内の日本路線開設をめざすエア・アジア(AK)が、羽田線の開設に向けて準備を進めている。本誌取材に応じたAKの路線管理担当者は、すでに「マレーシア政府から羽田空港への就航を認められている」と説明。現在は他空港を含めた検討段階であるものの、かねてから羽田路線への意欲を示しており、発着料などの折り合いが付けば羽田空港を選択する可能性が高いと見られる。就航路線の決定時期については、「(日本政府からを含めて)すべての認可がおりた段階で乗り入れる空港を発表する」とした。

 日本路線での使用機材はエアバスA330-300型機を予定。座席数はフラットベッドタイプのプレミアムシート12席とエコノミークラス365席、合計377席という。他社が300席前後を配置する同機材に、ボーイングB747型機にも匹敵する座席数を搭載することで低運賃の実現をねらう。運賃は明らかにしなかったが、「マレーシアと日本の間の交流全体を拡大できるような水準」をめざすとし、「日本の観光産業に貢献したい」考えを示した。

 このほか、日本での流通形態については市場に最も適した方法を選択したい考え。現時点では「全選択肢を精査している」段階で、旅行会社との連携も検討しているとした。

 なお、日本とマレーシア間では2009年7月の航空当局間協議の結果、首都圏空港をのぞく航空自由化で合意しており、原則として成田と羽田の2空港以外への就航は自由だ。成田と羽田はマレーシア政府が認めることが条件。日本政府としては、AKから外国人国際航空運送事業の経営許可について申請があった場合に、その可否を判断することとなる。


▽関連記事
エア・アジア、日本就航は2010年内目標−「羽田が望ましい」(2010/01/19)
エア・アジア、来年に就航か、市場低迷は価格「高すぎ」−旅行会社も重視(2008/09/19)
日本/マレーシア航空協議、羽田の定期便就航可能に−首都圏以外は自由化(2009/07/29)