カタール航空、天然ガス燃料で世界初の商業運航−ロンドン/ドーハ間で

  • 2009年10月16日
 カタール航空(QR)は10月12日、天然ガスのジェット燃料による商業運航を世界で初めて実施した。実施したのはロンドン発ドーハ行きの定期便で、使用機材はエアバスA340-600型機。当日は一般の乗客に加え、研究開発に関わった代表団とメディアが搭乗した。

 使用した天然ガス燃料「GTLジェット燃料」は、液化天然ガスから作った合成ケロシンと従来のジェット燃料を50対50の割合で配合した次世代エネルギーで、シェル石油が開発。通常の燃料と比べ、燃焼時の排ガスには大気汚染の原因となる硫黄酸化物や粒子状物質の排出量が大幅に少なく、特に空港周辺の大気環境の改善が可能になるという。2012年から商業生産を開始する見込みで、年間約100万トンが量産される予定。この量は、一般的な旅客機で約250名の旅客が地球4000周できるエネルギー源に相当するという。