キャセイパシフィック航空、09年上半期決算で黒字計上、約100億円

  • 2009年8月6日
 キャセイパシフィック航空(CX)グループの2009年上半期決算(2009年1月1日〜6月30日)で、売上高は前年比27.1%減の309億2100万香港ドル(約3795億8300万円)、最終利益が6.8%増の8億1200万香港ドル(約99億6800万円)と黒字に転じた。前年同期の最終損益は7億6000万香港ドル(約93億3000万円)の赤字であった。黒字化の要因は、燃料のヘッジ契約の未実現利益が21億香港ドル(約257億8000万円)となったため。この利益を除いた税引き前の営業損益は7億6500万香港ドルの赤字になるという。

 CXによると、長引く不況の影響などにより、旅客および貨物ともに収入が大幅に減少。旅客部門では金融機関を始めとする大手顧客企業が出張抑制や経費を削減するなどの影響で、ビジネスクラスやファーストクラスの利用客減少につながった。エコノミークラスは高い座席占有率を維持しているが、競争激化にともなって運賃が下がり、ドル高の影響もあり収入は減っている。旅客1名を1キロメートル輸送して得る収入の平均である平均旅客単価は、19.7%減の49.7香港セントに落ち込んだ。CXと香港ドラゴン航空(KA)をあわせた上半期の総輸送旅客数は4.2%減の1190万人で、座席供給量は2.1%減となった。

 なお、CXでは2009年5月から旅客輸送力を8%削減、KAも13%削減している。今後も需要とコストの状況を見ながら輸送力とネットワークの見直しをはかっていく。