ANAセ、夏商品が12%増と好調−近距離で短期間、安価なツアーが人気

  • 2009年7月15日
 ANAセールスの夏の海外旅行商品の予約が好調だ。ANAセールス経営企画部によると、7月から9月までの3ヶ月間は人数ベースで12%増となっており、安くて短期間のツアーが人気だ。各月の予約状況を比べると、7月13日時点で7月が27%増、8月が11%減、9月が30%増となっており、例年と比べてお盆の時期への予約が減り7月や9月の比較的価格の安い時期に分散している。経営企画部では、「9月の予約数には新型インフルエンザの影響はなく、間際だけでなく入ってきていた」と話す。一方、間際予約が集中するのは近距離方面で安価なツアー。7月に関しては、7月6日時点で26%増だった前年比が13日時点では27%増となっており、7月分だけの予約でも1週間で1ポイント伸びている。こうした予約の間際化をふまえ、引き続きANAグループで取り組む「夏の大作戦」などにより取り込みを強化していく。

 3ヶ月間の方面別の数値は、中国が37%増、グアムが25%増、アジアが25%増、ハワイが16%増となっており、短期間で旅行できる近距離方面の伸びが顕著に表れている。また、予約の間際化が進んでいることも影響しているようだ。一方、ヨーロッパは18%減、アメリカは42%減と激減、長距離方面の需要が伸び悩んでいる。好調な方面では、特にグアムの伸びが顕著で、今夏だけで33便運航する予定の羽田/グアム間のチャーター便がけん引している。ただし、お盆の時期を外した日程の比較的安価なツアーへの予約やキャンセル待ちが多いため、お盆への取り込みを強化する施策を計画し展開していく予定だ。