日本旅行、夏の予約が堅調、アジアと欧州がプラス成長に−間際も多く

  • 2009年7月10日
 日本旅行では、7月から9月出発分の海外旅行予約が人員ベースで堅調に伸びている。6月の第2週目から週間受注人数が回復し始め、6月28日時点では全方面合計で前年比3%減、7月9日時点では前年並みに到達しているとの見通しだ。同社広報室によると、観光安全宣言の発出などにより新型インフルエンザに対する不安感がなくなってきたことが影響しているという。さらに、「2008年に海外旅行を控えた消費者が燃油サーチャージ額の値下げや廃止を受けて海外へ目を向け始めたことも大きい」と分析する。また、「7月、8月はまだ申込みの余地がある」ことから、増加傾向にある間際予約にさらなる期待を示す。

 方面別ではアジアとヨーロッパが好調。アジアでは、韓国が35%増、台湾が2%増、香港は31%増、シンガポールおよびマレーシアは22%増となり、中国を除くアジア合計で7%増で推移する。政治的な情勢不安などのイメージが先行したタイを始めインドネシア、ベトナムなどは伸び悩んでいるという。また、長距離方面のヨーロッパも好調に推移している。2008年には往復で5万円以上かかっていた燃油サーチャージ額が大幅に値下がりしたことで値頃感が高まり、ヨーロッパ全体では8%増、添乗員付きのベストBUYヨーロッパだけでも13%増となっている。ブロックチャーターのスカンジナビア航空(SK)によるベルゲンチャーターの商品は、すでに80%以上の座席が埋まっている。

 このほか、ハワイからシフトしているというミクロネシアも3%増と好調。ハワイも7月中旬頃からメディア露出やイベント開催など大々的なキャンペーンが始まるため、今後の間際予約に期待する。ただし、アメリカやカナダ、オセアニアは供給座席数が少ないこともあり、前年と比べて大幅に減少。全方面別の前年比は下記の通り。


▽方面/前年比(6月28日現在)
ハワイ/34%減
ミクロネシア/3%増
アメリカ、カナダ/53%減
中国/116%増
アジア合計/7%増
ヨーロッパ/8%増
オセアニア/63%減