旅専、専門特化が存在価値につながる−セミナーで「人・金・戦略」を解説

原氏は、不況だからこそ原点に返り、他社の動向ではなく自社を見直すことが必要であるという。セミナーでは中小の旅行会社における経営戦略について、「人」「金」「戦略」にわけて説明。「人」については、就業規則や休暇制度などを導入しても人員が少ないため対応できないことがあるとして、「制度と実態がずれる」と指摘する。さらに、事業を拡大するためにはスタッフの育成と体制の組織化が必要であるものの、少人数の会社では逆に柔軟な対応ができないという。スタッフ育成においては、「仕事は現場で覚えるもの。技術は知識ではなく、どんな姿勢でのぞむかが大切」との考えを示した。
「金」については、必要な設備投資であっても減価償却となることをふまえて、リスクの高さを認識する必要性を示唆。「支出すれば収入になるわけではない」とし、バランスを見極めることが利益を生み出すと説明した。最後に「戦略」として、「専門特化しないと生き残れない。リスクは高いが、避けることで生き残れるのか」と語り、得意分野を活かして他社と圧倒的な差別化をはかる必要があると訴えた。
