オーストリア航空、08年の日本市場は5%増−日本地区総支配人、今後に意欲

  • 2009年2月12日
 オーストリア航空(OS)日本・韓国地区総支配人のハンネス・シュタインアカー氏によると、2008年の日本人旅客数は前年比約5%増で推移した。このほどウィーンで開催されたトラベルフェア「オーストリア&中欧トラベル・ビジネス2009(actb)」の場で、本紙取材に応じた。シュタインアカー氏はこの結果について、「燃油サーチャージの高騰や景気後退などの影響で、全航空会社が厳しい業績となったなかで健闘した」と評価し、今後の拡大に意欲を示した。

 シュタインアカー氏は、「日本市場で、OSはそこまで経済環境に左右されているとは感じていない」と語る。5%の伸びの理由は、就航以来培ってきた旅行会社と良好な関係と、中欧や東欧各国への旅行の人気が出たこととの分析だ。現在はレジャー需要が強く、特に50歳以上のアクティブシニアが活発で、「今後も成長するマーケット」と位置付けているという。需要喚起に向けては、「日本・ドナウ交流年2009」にあわせ、外務省や日本旅行業協会(JATA)など関係機関、旅行会社とも協力し、オーストリアだけでなく、ハンガリー、ルーマニア、ブルガリアへのプロモーションを実施する予定。オーストリア単独でも「日本オーストリア交流年2009」に設定されており、オーストリアへの需要喚起につなげたい考えだ。

 また、2009年にOSは2つの変化を迎えるという。1つ目はルフトハンザ・ドイツ航空(LH)の傘下に入ることで、シュタインアカー氏は「肯定的に捉えている」と言及。OS側としては特に、「全体として将来的な費用削減の相乗効果を期待」しているという。2つ目は、「4月1日から劇的に燃油サーチャージを値下げする」予定であることから、「旅行市場を活性化する起爆剤になれば」と期待を示す。このほか、2010年の首都圏空港再拡張については、2008年に開催された日本とオーストリアの航空当局間協議の結果、成田空港に週7便の発着枠を確保しており、「2010年にはデイリー運航を実現する予定」とコメントした。


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※訂正案内(編集部 2月12日 午前11時00分)
該当箇所:三段落目
誤:ルフトハンザ・ドイツ航空(LH)との統合で
 ↓
正:ルフトハンザ・ドイツ航空(LH)の傘下に入ることで