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余暇市場規模は横ばい、選択投資すすむ、国内旅行は微減−「レジャー白書」

  • 2008年8月1日
 社会経済生産性本部余暇創研がとりまとめた「レジャー白書2008」によると、余暇の市場規模は前年比5.8%減の74兆5370億円と縮小した。ただしこれは、シェアの大きいパチンコ市場がパチスロ機の規制に伴い約4.5兆円減少したため、パチンコを含む娯楽部門が8.5%減と大きく減少したことによるもの。それ以外はほぼ横ばいで、人気のレジャーへの参加人口を見ると、上位20位の種目は前年に比べ、増加する種目が多かった。特に増加したのは「動物園、植物園、水族館、博物館」で、340万人増の4010万人。一方、海外旅行目的にもつながる余暇活動であった「園芸、庭いじり」は210万人減、「ジョギング、マラソン」は110万人減と大きく減少した。
 
 観光・行楽部門の市場規模は1.0%増で、都市部のラグジュアリーホテルや郊外型ホテルは好調。しかし、温泉や避暑、帰省旅行など、長距離の移動を伴う種目は伸び悩み、国内旅行は微減。海外旅行は人数が減少したが、燃油サーチャージの上昇で、見かけは拡大した。


▽余暇活動に変化、絞込みが顕著に

 1人が1年間に経験する余暇活動について、活動種目数は減少しつつも平均参加回数が増えた種目が増加し、余暇活動の需要構造が選択投資型に変化している。例えば2007年の1人あたりの余暇活動の平均回数は、10年前の1997年と比べ、18.6%減の14.5種目となり、9割の種目が参加率の水準を落としたが、年間平均参加回数が上昇した種目は69.1%にのぼる。このうち、余暇活動の平均回数は10代が27.6%減と大きく減少しており、若者層のレジャー離れが浮き彫りとなった。