アメリカン航空、今夏中に新Cシート導入完了へ−路線見直しは「当面なし」

  • 2008年6月18日
 アメリカン航空(AA)は、昨年7月から開始していたボーイング777型機47機へのビジネスクラス新型シートの導入を、今夏までに完了する予定だ。6月17日に開催した記者発表会で、AA太平洋地区副社長のテオ・パナジオトゥリアス氏は「新シート導入はキャビンやファシリティの快適性向上のために5億米ドルを投資したうちの一環」と説明し、ビジネスクラスの利用客を重視する姿勢を示した。テオ氏は「アジア、太平洋地域は(航空需要に)重要な役割を果たす」としたうえで、「(AAは)米系の航空会社の中で唯一、成田/JFKの直行便を運航している」と述べ、日本市場を重要なマーケットと認識していることを強調した。

 新ビジネスクラスでは、幅53センチから66センチ、長さ193センチでプライバシーを保つパーティションを持った新シートや、2つのテーブルを連結させ利便性を向上させたトレイテーブルなどを導入。太平洋路線に限らず国際線利用客にリサーチを実施し、利用客の好みに合うようビジネス、リラックス、睡眠、エンターテイメント、食事、ワインというカテゴリーごとにサービスの向上、改善をはかった。


▽燃油高騰による路線見直しは今のところなし

 また、燃油高騰による路線見直しについては「(原油価格の高騰の)影響を受けるのは米系の航空会社に限ったことではない。課題ではあるが、今のところは路線の見直しはない」と断言。さらに、米国内線のエコノミークラスで導入した受託荷物1個目から追加料金を徴収する制度について、「国際線へ導入する計画はない」と話した。


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