大韓航空、函館/青森の2路線を活用した旅行を提案−地方の活性化めざす

  • 2008年5月29日
 大韓航空(KE)は函館/ソウル線の就航2周年を記念したユニークな行程の商品を投入し、函館線の需要喚起を目指している。往路に火曜日の函館/ソウル線、復路はソウル/青森線を利用し、鉄道、または東日本フェリーの高速船の「なっちゃんRera」で帰着するもの。エイチ・アイ・エス、JR北海道、JTB北海道、ツアーウェーブの4社が就航2周年記念商品「スーパーチューズデイ」と銘打ち、6月10日発から7月22日発まで7本を設定、各社の価格は3万9800円から10万円で販売をしている。函館/ソウル線は、日、火、木の週3便の設定で、青森/ソウル線は月、水、金、日で、両路線をあわせて利用すると、地方都市でもほぼデイリー化が実現でき、「函館線と青森線の相互利用のメリットは大きい」(KE函館支店長の岸田茂氏)という。

 今回の2周年企画では、函館発の需要喚起を狙いつつ、函館と青森の両都市からの海外旅行、インバウンド旅行と観光市場の活性化をめざすもの。函館空港はインバウンドは堅調であるものの、日本人の国際線利用者は前年比減少が続いており、年間ベースでは2006年、2007年と需要が停滞している。ただ、青森市と函館市は青函トンネルの開通を契機として交流を深めていることもあり、青森は空港から海港までのタクシーでの移動を支援し、こうした連携企画の実現を後押ししたという。KEが全国でハワイへの送客を強化しているが、岸田支店長によると青森県八戸市のグループが青森発、函館着でなっちゃんReraを利用したハワイ旅行を実施した例もあり、「フライ・アンド・シー・オア・トレイン」を実現。「同じような旅程は、なっちゃんReraという新しい交通手段を好むソウル発の旅行客へ訴求するインバウンドと同時に、青森発の需要にもつなげたい」といい、今回の成果次第ではインでは青森のねぶた祭り、日本発の夏のピーク時の需要獲得をめざし、函館と青森の両路線を活用した地方需要の活性化策を打ち出していく考えだ。