国交省、アジアでのIC乗車券相互利用実験に向けてワーキンググループ開催

  • 2008年5月22日
 国土交通省は5月20日、IC乗車券の相互利用に関する国際ワーキンググループを開催した。アジアの複数都市で利用できる共通IC乗車券の開発に向け、複数の国の改札機に対応できるような技術の開発、実験を実施することが目的。

 このための具体的な方法として、(1)通信方式が共通の場合にメモリー部分を分割して各都市のIC乗車券のアプリケーションやデータを搭載する、(2)通信方式が異なる場合にIC乗車券のデータやアプリケーション、OSを1つのICに搭載してセレクター・ソフトウェアで各国の無線信号を検知してその国に対応するアプリケーションを作動させる、(3)複数都市のIC乗車券のアプリケーションのみをICチップに搭載し、世界共通のOSのようなソフトを搭載して各国のOSの違いに対応する、の3つを提案。これらに基づき、技術開発は各国に持ち帰り検討され、今後定期的にワーキンググループを開催する予定だ。最初の実験は、今年度内に関西、福岡地区で実施する予定だという。

 なお、会議の参加者事業者は、スルッとKANSAI、西日本鉄道、韓国スマートカード、香港オクトパス、シンガポールEZ−Linkの5社。


▽関連記事
アジアでのIC乗車券の相互利用実験開始へ−国交省の検討委が中間報告 (2007/12/19)