日本航空、燃油サーチャージ値上げ、全日空と同水準−JATA案は継続検討

  • 2008年5月21日
 日本航空(JL)は7月1日から9月30日までの発券分について、燃油サーチャージを値上げした。先行して値上げした全日空(NH)と同水準で、値上げ幅が最小の韓国線では1000円値上げして3500円、北米、ヨーロッパ、中東、オセアニア線は片道8000円値上げして2万8000円、さらに、NHが就航していないブラジル線も8000円値上げの3万2000円とした。また、NHと同様、座席を必要としない幼児への課金は廃止した。

 日本旅行業協会(JATA)は、燃油サーチャージ問題について提出した要望書で、幼児への課金を取り止めること、燃油サーチャージを含む「新IT運賃」や、公示運賃に対する総額表示の実施と代行徴収に対する対価の支払い、説明責任を果たすべき航空会社側の広報活動、周知方法の改善を求めている。これについて、JL広報部は「それぞれの項目について回答を用意していない」としつつ、検討を続けていると説明。「JATAの要望だけでなく、消費者や市場環境を判断し改善の可能性を探っている」という。


▽JL燃油サーチャージ額(路線/改定後/現行)
ブラジル/3万2000円/2万4000円
北米・欧州・中東・オセアニア/2万8000円/2万円
タイ・マレーシア・シンガポール・インドネシア・インド・ハワイ/2万円/1万4000円
香港・フィリピン・台湾・グアム・ベトナム/1万500円/8000円
中国/8500円/6500円
韓国/3500円/2500円


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