スターフライヤー、08年3月期は増収も赤字、来期は黒字転換見込む

  • 2008年5月19日
 スターフライヤー(7G)の2008年3月期(07年4月1日〜08年3月31日)の決算は、営業収入が前年比31.2%増の158億4700万円と大きく増加したが、原油の高騰や9月の関空線運航に備えた4号機の機材費負担、整備費により営業損失は8億2200万円(前年:24億3900万円)、経常損失は15億1700万円(前年:21億6100万円)、当期純損失は15億5500万円(前年:14億1900万円)となった。6月から実施した全日空(NH)とのコードシェアにより、7Gの提供座席数は17.4%減となったが、旅客数は5.2%増の72万3000人に増加し、利用率が15.8ポイント増の73.2%に改善。コードシェア収入含む旅客収入は17.7%増となった。また、9月14日には羽田/関空線の運航を開始し、旅客数は17万8000人、利用率は77.8%となったが、旅客収入は知名度向上を目的とした就航記念運賃の影響のため、当初計画を下回った。

 2009年3月期は営業収入が16.7%増の185億円、経常利益が2億円、当期純利益が1億8000万円を見込む。北九州/羽田線は首都圏の特に法人販売を強化するほか、レベニューマネジメントの強化と体制整備に注力するとともに、ビジネス需要の多い朝晩の時間帯の増便について、関係当局に要望していく。一方で、福山通運との包括提携により、機体下部の空きスペースを販売し、貨物輸送での新たな展開を見込む。また、関空/羽田線では、関西圏の法人を中心に販売を強化し、関西経済界にも支援を要請するほか、インバウンドの取り込みもはかる。このほか既報の通り、夏頃の国際チャーター便の運航も計画している。


▽関連記事
スターフライヤー、夏からソウル・チャーター運航へ−定期便就航にも意欲(2008/04/01)