ニッコウトラベル、増収も大幅減益、ランド費高、セレナーデ号キャンセルで

  • 2008年5月16日
 ニッコウトラベルの平成20年3月期(平成19年4月1日〜平成20年3月31日)連結業績は、売上高が9.5%増の58億7300万円となったものの、営業利益は47.6%減の1億1600万円、経常利益は32.2%減の2億3500万円、当期純利益が70.8%減の5300万円となった。中期経営戦略に基づき、安心の旅に向けて厳選した地域・方面に限った旅行の催行と、担当制の導入によるコミュニケーションとサービスの向上など経営重点施策に努め、収益を改善したが、過年度を含む役員退職慰労金の期末要支給額を役員退職慰労引当金として計上したほか、原油価格の高騰による航空運賃の6.8%増と海外地上費22.3%増などでコストが増加。さらにセレナーデ号の年間チャーター契約のうち、真夏と年末のツアーキャンセルと、さらに販売拡充に向けた広告費用の増加などの施策が響き、利益率が低下した。

 平成21年3月期は、ツアーあたりの催行実数の増加による利益改善とコスト削減に努めるほか、セレナーデ号ツアーの結果を踏まえ、日本での河クルーズマーケットの需要を検証し、利益率の改善をめざす。セレナーデ号については、春と秋のそれぞれの季節に適した地域で、展開する。これにより、売上高0.4%増の59億円、営業利益96.8%増の2億300万円、経常利益42.3%増の3億3500万円、当期純利益は154.3%増の1億9100万円を見込む。


▽ニッコウトラベル平成20年度連結業績(方面 人数/売上)
ヨーロッパ 5231人(2.3%増)/37億0515万9000円(16.5%増)
ロシア 252人(10%減)/1億4218万7000円(6.8%減)
中東 625人(19%増)/3億6235万6000円(52.3%増)
北米 607人(23.5%減)/4億2248万5000円(19.4%減)
中南米 215人(2.9%増)/2億0962万1000円(26.9%増)
オセアニア 300人(15.5%減)/1億7811万3000円(14.5%減)
アジア 1342人(8.9%減)/4億9399万7000円(2.3%減)
アフリカ 231人(18.4%減)/2億1353万5000円(0.5%増)
その他 42人(34.4%減)/1億2020万8000円(23.5%減)
合計 8845人(2.7%減)/58億4766万4000円(9.6%増)


※北米方面の業績数値を訂正しました。 (編集部 19日 午前9時50分)