KNTツーリスト（KNTT）は夏商戦に際し、「売れ筋を見極め、接客で勝つ。夏で勝つ」をスローガンに掲げ、販売促進に取り組む。KNTT代表取締役社長の伊藤淑雄氏は今年2月の早期に「今夏は北京オリンピックの影響でリテーラーにとって逆風」と言及しており、「夏旅委員会」を立ち上げて対応する方針を示していた。

　夏旅委員会の事務局長を務めるKNTT首都圏営業部課長の杉浦洋一氏は「8月のオリンピックに加え、7月のサミットもある。早めに動いて取り込む」と認識を示す。そこで、同委員会では（1）店舗への誘客、（2）売れ筋商品の見極めによる契約率の向上、（3）販売効率の向上、の3つを柱に施策を設定。このうち（1）の誘客施策では、過去のデータ分析をもとにキャンペーンやイベントを展開。近畿日本ツーリスト（KNT）グループ全体で5月10日から「ガチャたび、ムックたびキャンペーン」を開始し、このピークを夏の予約が集中する6月前半に持って行き、早期の需要獲得につなげる。また、6月中旬から7月はOLの予約の多いレイトサマーの需要にターゲットをあて、年代にあったポップやパンフレットに露出を変えていく考えだ。

　また、（2）の契約率の向上に対しては、勉強会でスキルアップをはかる。従来は商品内容がメインであったが、コンサルティングを主眼にした研修を強化する。（3）の販売効率の向上では、店舗間の要員配置について、効率的なオペレーションを検討していく。夏商戦の売上などの目標値は策定中だが、契約率は前年の2ケタ以上の伸張をめざすという。


▽夏の「ガチャたび、ムックたび」キャンペーン

　近畿日本ツーリスト（KNT）は5月10日から、公式キャラクターであるガチャピンとムックを用い、オールKNTグループで来店促進を目的とした消費者向けの「ガチャたび、ムックたびキャンペーン」を展開する。7月から9月出発の旅行の申込者を対象に、一般懸賞で2008名にプレゼントを提供するもので、「ガチャピン賞」はBSフジ「Beポンキッキ」のガチャピンチャレンジのコーナーの応援ツアーに、8組16名を招待。「ムック賞」として2000名にガチャピンとムックのオリジナルペーパーウォッチをプレゼントする。さらに7月から9月の毎月1日を「ガチャピンの日」とし、当日に旅行を申し込んだ人には、その場でオリジナルグッズがあたるスピードくじを実施する。


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