2008年3月の日本人出国者数は7.6%減、外客数は6.9%増−JNTO調査

  • 2008年4月28日
 国際観光振興機構(JNTO)によると、2008年3月の日本人出国者数は前年比7.6%減の145万5000人で、11ヶ月連続の前年割れとなった。通年では4.2%減の417万7000人。JNTOは、チベット問題や食の不安など、中国への渡航が伸び悩んだことが3月の減少の大きな理由と分析。また、ガソリンや食料品などの物価の上昇、株価の値下がりで消費マインドが冷え込んでいるほか、米ドルと韓国ウォンに対して進んだ円高も、ユーロや豪ドルに対しては円安基調であったため、海外旅行の割安感を定着するには至らなかったようだ。

 訪日外客数は6.9%増の73万1900人で、3月としては初めて70万人台を記録した。成長率が10%を切ったのは、6.2%増であった2007年4月以来初めて。通年では10.7%増の213万9900人となった。中国と香港、タイ、シンガポール、オーストラリア、アメリカ、カナダ、イギリス、ドイツ、フランスからの訪日客が過去最高を更新した一方で、韓国からの訪日客はウォン安、台湾からは総統選挙による手控えが影響し、マイナス成長となった。