ノースウエスト航空、成田ラウンジリニューアル完了−日本重視の姿勢しめす

  • 2008年4月22日
 ノースウエスト航空(NW)は4月22日、成田国際空港の第1ターミナル第2サテライト4階のラウンジ「ワールドクラブ」の全面改装工事を終了し、リニューアルオープンする。床面積は1544平方メートルで、デトロイト空港に次ぎ、NWの空港ラウンジでは世界第2位の広さで、昨年4月に同ターミナル第1サテライトに新設したラウンジとあわせ、2474平方メートル、合計投資額は500万米ドル(約5億1700億円)にのぼる。これにより、第2サテライトでも第1サテライトと同じサービス、設備が利用できる。NW日本支社長のジェフリー・S・バーニアー氏は、「(ラウンジの開設・改装は)ノースウエスト航空が成田を重要視している表れ。今後も投資を続ける」とアピールし、チェックインカウンターのリニューアルも紹介した。

 NW太平洋地区事業推進担当アナリストの戸田健太郎氏は、各航空会社のターミナル移動にともない、成田空港で「この2年間、13ラウンジが開設、または改修された」とし、「利用者からの期待が高まり、航空会社は4ツ星、5ツ星のホテルのラウンジと同様の雰囲気やサービスを提供する必要性が生じている」と説明。昨年新設したラウンジは、食事や12ヶ国語が使用可能なアップル・コンピュータなどの評価が高く、今回の改装は第1サテライトよりも発着便の多い第2サテライトでも同様のサービスを受けたいという要望に応えたもの。このため、第1サテライト同様、食事はスープや寿司、ホットサンドなどを用意し、アップル・コンピュータは32台設置しており、シャワールーム、キッズルームも設けている。これにより、第2サテライトから出発する利用者の18%が第1サテライトのラウンジを利用していた状況が解消され、定時運航に支障が出る可能性も防げるという。NWは今後、ビジネスクラスの販売と法人利用の増加につながると見込んでいる。

 改装では、座席数を従来の445席から330席に減少し、1席あたりの床面積を3.47平方メートルから4.68メートルに拡大。玄関周りを「モダン&クール」なデザインにしたほか、座席は「軽快でシャープな色使い」とした。座席の色使いは、受領を予定するボーイングB787型機に導入するコンセプトを採用しているという。

 なお、バーニアー氏はデルタ航空(DL)との統合後について、「まだ未確定な話題」と前置きしつつ、「今後も、成田をハブ空港として明確に位置づけ、重要視する」と強調。その根拠として、「DLがNWとの統合を選んだのは、日本を含む太平洋路線を重要視しているから」と説明した。統合は当局による認可が必要で、その期間は「6ヶ月から8ヶ月」と改めて説明した。


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