シンガポール航空、A380型機Yクラス販売はチャレンジ−スイートはFの15%高

SQは今後のA380型機の投入路線として、「スロットが少なく、需要の多いロンドン線にさらに1機を追加、香港線も視野にいれている」(ゴー支社長)としており、こうした発言からすると、さらに成田線への機材の投入も考えられそうだ。ただし、課題は現在のボーイング747型機のエコノミークラスとの対比で、A380型機はおおよそ25%増となる座席数。これについてゴー支社長は、「チャレンジだ。ピーク期とオフ期とでは異なるが、セールスで解決していきたい」と述べつつ、既に就航するシドニー線、ロンドン線を例に「市場、旅行会社からの評価は高く、支持を得られれば搭乗率も高くなる」と語った。
先ごろの関西線の撤退で指摘される「安売り」の側面も、今回の座席増で懸念される点だが、ゴー支社長は「市場が2000万人に向けて動いている。成田線の全てがA380型機ではないが、需要喚起の一役をになえばよい」と語り、前向きな思考を示すにとどめた。また、SQは日本就航40周年を記念したキャンペーンや特別運賃の投入などで、活性化を図る考えを示した。
なお、「ファーストを超えるクラス」というシンガポール航空スイートについては、「他市場でもファーストクラスの15%高い運賃を設定しており、日本でも同様にしたい」(ゴー支社長)としており、今後、国土交通省に申請をする予定だ。

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(右写真は、東京・赤坂を会場としたSQのA380型機のビジネスクラスシートの展示)