DS模擬問題:イタリア編

  • 2008年3月10日

問 ヴェネツィア近郊のブレンタ運河でのクルーズで、見ものとなっているのは次のどれか

 A ゴンドリエーレが漕ぐゴンドラ
 B 貴族の別荘・ヴィッラ
 C 運河沿いに点在するワイナリー
 D ローマ時代の遺跡群


  ――正解は最下行へ

ココに注目!


▽ヴェネツィア、水の都以外の魅力

 イタリアのヴェネツィアはいわずと知れた世界遺産の水の都。世界各国から多くの観光客が訪れ、イタリアの中でもメジャーデスティネーションの一つとなっている。ヴェネツィアだけでも十分な訴求力があるが、2度目、3度目のリピーターには、ヴェネツィアから一歩踏み出し、その他の側面も紹介したい。

 特に注目されているのが、ヴェネツィアから1時間ほどのパドヴァ/ヴェネツィア間のブレンタ運河のクルーズ。ヴェネツィアのあるヴェネト州には16世紀から18世紀にかけ、東方貿易で財を成した貴族達が巨万の富を使い、ステータスの象徴や休息の場として建てた別荘・ヴィッラが670軒以上も点在し、この運河沿いでも約80軒以上が競い合うように建っている。これらのヴィッラをクルーズしながら眺め、主要なヴィッラ
を見学する半日、または1日のヴィッラ巡りツアーの人
気が高まっている。


▽世界遺産に裏打ちされたヴィッラの芸術性

 ヴィッラの多くは、ルネサンス時代に活躍した名建築家・パッラーディオとその弟子達が作り上げたもの。「ヴィチェンツァ市街とヴェネト地方のパッラーディオ様式邸宅群」として世界遺産に登録されている。ヴィッラを巡れば当時の貴族達が、昼は狩や乗馬、夜は晩餐会や舞踏会に興じたという贅沢な暮らしぶりを垣間見ることができる。フレスコ画で覆われた天井や壁などの華美さに加え、実用的な面も備えるという優れた建築技術を目の当たりにでき、特に本物志向を望む最近の旅行者には合致する素材といえるだろう。さらに運河から車で時間ほどのところにあるヴィチェンツァは、パッラーディオが建てた建築物が多く、「陸のヴェネツィア」と呼ばれる。これらと、既に認知されている近郊の観光地のヴェローナやバッサーノ・デル・グラッパ、アーバノ・テルメなどと組み合わせれば、ヴェネト州をじっくり回
る新たな旅行の提案ができるだろう。


▽ヴェネト州ならではの味わい

 ヴェネト州には現地の風土を感じられる観光素材に富む。ヴェネチアン・グラスの工場見学や蒸留酒のグラッパやチーズ、アスパラガスのグルメツアー、テルメ(スパ)など幅広い。また、イタリア北部有数のワインの名産地でもあることから、ワイナリー見学もお勧め。歴史やワインの作り方の説明のほか、お楽しみのテイスティング時にワインのみならず、チーズや生ハム、土地の名産品などの軽食を振舞うアレンジもあれば、一度にヴェネト州の味覚を味わえ、よりいっそうの魅力に繋がるのではないだろうか。








正解 B