中国人の家族ビザ発給、高額所得者の獲得で市場拡大に期待−本保総観審
国土交通省大臣官房総合観光政策審議官の本保芳明氏は4日の業界紙との記者会見において、中国人の訪日家族観光ビザが開始されたことに関連し、「実態を見て半年間で対応していく。将来に向けたステップ」と語り、今後に含みを持たせた。中国人の家族ビザ発給の対象は、年収25万元以上の個人と三等親以内の家族という限定に加え、添乗員は日本、中国の双方から1名づつ、計2名の同行を求めているため、使い勝手としては厳しいとの見方もある。ただ、この点について本保氏は「数が多くなるとは想定していない」と語っており、現状は実績作りの側面があるようだ。また、戦略的には、今回のビザ対応で想定される旅行者は、高額所得のいわゆる「ラグジュアリー層」であることから、「最も高収入の層が広がれば、それに伴って市場規模が拡大していく」との考えも示し、副次的な要素についての期待も示した。