JTB北海道、官民共同事業で白老町観光客が計7.4万人増加−観光のプロ育成へ

  • 2008年3月3日
 JTB北海道は、2006年度から受託する「白老町戦略的観光推進委託事業」で、06年度の白老町への観光目的の訪問者数が対前年比2.2%(4万1433人)増の188万8745人、07年度上期では3.1%(3万3960人)増の112万2700人となった。観光の目玉の1つであるアイヌ民族博物館の入場者数も、06年度には6.9%増の24万6963人に増加した。

 同事業では白老町役場にJTB市場開発室社員が駐在し、観光戦略プロデューサーとして、町職員と観光施策推進を一体的に進めてきた。白老観光協会や白老商工会などと協力し、JTBエース商品への採用やるるぶオリジナル版への記事採用などJTBグループの強みも活かしつつ、特産品開発や移住、長期滞在などのテーマも含めた地域資源の有効活用、登別温泉などの周辺自治体との広域連携を推進。また、白老の「ポロトの森」を自然ガイドとともに散策し、アイヌの伝統食を食べる「しらおいカルチャーガイドツアー」や、「湯めぐりパス」などの新規事業も手掛けてきた。

 3年目の08年度は町役場職員がJTB北海道で働く「職員駐在事業」を受託し、観光に精通した人材を育成する事業を開始する。職員自らが白老町観光の持続的発展に向けた観光戦略のノウハウを学び、事業を担えるようにするのが目的で、白老町の観光戦略について企画立案、観光振興、地域振興、広報活動、新規事業などを、町と連携して進める。また、同町の既存施設の活性化や訪日外国人の誘客、着地型旅行、教育旅行の推進、自然を生かしたウォーキングなどを提案する。

 なお、JTB北海道では、2008年度に道内各地域の素材で旅行を組み立てる着地型の旅行を推進することを目的に、今後他自治体との官民協働も模索する方針だ。