エバー航空、関空/ロス線で増便ねらう−各種施策で採算性確保へ

  • 2008年2月29日
 エバー航空(BR)は、3月30日に運航開始する関空/ロサンゼルス線について、ロードファクターやイールドを考慮しつつ、運航当初の週3便から増便していく考えだ。BR大阪支社では、「(増便は)もちろん考えること」とし、今後の展開に意欲を見せる。ロードファクターの目標は80%とし、レジャー、ビジネス双方の需要を取り込む。「関空/ロサンゼルス線を運航するのはBRのみ。運賃は必要に応じて割り引くなど調整すべきだが、過度の安売りはしない」といい、エコノミークラスとビジネスクラスの中間に位置するエリートクラスの販売を促進するなど、採算性を重視していく。

 この姿勢の背景には、日本航空(JL)のロサンゼルス線が、運休前には1日平均400人の旅客と80%以上のロードファクターであったものの、採算性が低かったことがある。関空代表取締役副社長の平野忠邦氏も、2007年末に「安売りが問題。(運休は)ロサンゼルス往復3万円といった売り方をしていたから」と指摘するなど、価格面では憂慮をしめしていた。BRによると、現状は旅行会社からグループ利用の問い合わせが多いが、「業務渡航は間際」と期待をしている。

 今後は、バスのラッピング広告やメディア露出、旅行会社とのジョイントプロモーションも予定しているほか、関空と共同での地方マーケットの需要喚起も視野に入れる。また、関空/台北線をコードシェアする全日空(NH)と、ロサンゼルス線のコードシェアに向けても協議しているという。なお、使用機材はボーイングB777-300ER型機で、座席数はプレミアムローレルクラスが42席とエリートクラスが63席、エコノミークラスが211席の合計316席だ。