JALグループ、燃油サーチャージ値上げ−日系2社、適用額の水準が同レベルに

  • 2008年2月21日
 JALグループは2月20日、2008年4月1日発券分から6月30日発券分に適用する燃油サーチャージの運賃額を値上げし、国土交通省に届け出た。値上げ幅は100円から3000円で、例えば北米、欧州、中東、オセアニアは2万円、ブラジルは2万4000円となる。各方面のサーチャージ額は下記の通り。

 4月以降の燃油サーチャージ額は、普通運賃を値上げしたことにより、適用額の水準を含めた全体の見直しも実施。その結果、改定の指標とする市況価格の幅を従来の5ドルから10ドルに広げ、適用範囲同士のサーチャージ額で比べると現行よりも改定後の方が値下げした金額となっている。これは、先ごろ発表されたANAグループの燃油サーチャージ額と同じ基準。1月に日系航空会社の燃油サーチャージの対応が分かれた時、需要に変化が起き、新たな展開になるとの期待も高まったが、4月以降は両社が同水準となり、大幅な燃油サーチャージ額の見直しとはならなかった。また、日本航空(JL)広報部では「1月から3月の旅客が流れたことはない」とコメントしている。

 結局、燃油サーチャージ額は従来どおりの仕組みに落ち着いた格好となったが、これについて「IATA運賃は年1回の会議で決定するが、燃油市況の変化が早く、組み込みでは燃油価格の上昇、下降にあわせた機動的な対応できない。燃油サーチャージは世界的な動きでもあるので、今回の判断になった」(JL広報部)と説明している。


▽JALグループ、4月1日〜6月30日発券分燃油サーチャージ額(路線/改定後/現行)※1旅客1区間片道
韓国/2500円/2400円
中国/6500円/5900円
香港・フィリピン・台湾・グアム・ベトナム/8000円/7500円
タイ・マレーシア・シンガポール・インドネシア・インド・ハワイ/1万4000円/1万2500円
北米・欧州・中東・オセアニア/2万円/1万7000円
ブラジル/2万4000円/2万1000円


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