鈴木航空局長、羽田再拡張後の枠配分で懇談会−燃油額値下げは良い方向

  • 2008年2月13日
 国土交通省航空局長の鈴木久泰氏は2月12日、業界紙との記者会見で、羽田空港再拡張後の発着枠配分について、2008年中に有識者懇談会を立ち上げる方針を示した。2005年に実施した発着枠の回収再配分の際にも、新規航空会社の参入による競争促進のあり方や地方航空ネットワークの形成と維持の方法について、懇談会を6回開催し、枠の再配分を決定している。鈴木氏は、「(懇談会を立ち上げ)2010年10月の新滑走路完成に向けて議論を深めていただく」とした上で、「(年間約10万回の増加のうち国際線が年間3万回として)国内線の7万回のうち、どのように段階的に拡大していくかは未定」と語った。

 また、燃油サーチャージについて、先ごろの普通運賃の値上げ申請を受けて、燃油サーチャージ額が値下げされるとの見通しをふまえ、「良い方向に向かっている」と語った。ただし、値下げ幅は、「あまり本体の航空運賃を上げすぎても、燃油費が下がった際に問題をはらむ」と言及。「値上げで燃油費が本体運賃にどの程度組み込まれるか(が焦点)だが、行政として口出しすべき問題ではない」とし、対応を見守る姿勢。

 鈴木氏はまた、1月末にスカイマーク(BC)が公正取引委員会に対し、全日空(NH)の一部運賃を不当廉売と申告した件について、「基本的には競争による低廉化は歓迎すべき。どの程度が不当廉売なのか、公取の判断次第。国交省としては、その他の競合路線も含め、値動きに注視する」とした。


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