JALグ、第3四半期の連結営業利益は825.8億円−国際線でもイールド改善進む

今期の決算では、連結対象から外れたジャルックスを含んでおらず、前年のジャルックス分の収益約580億円を加味すると、増収増益となる。低収益路線の見直し、プレミアム戦略などによる単価上昇、航空機のダウンサイジング、人件費などコストの圧縮などにより、航空運送事業の業績が大幅に改善した結果だ。コスト削減については、燃油費用で高燃費の機材への更新などにより133億円減、人件費で149億円減、整備費で122億円減などとなっている。
航空運送事業のうち国際旅客部門では、営業収益が4.3%増の5729億円となり、236億円増加している。有効座席キロ(ASK)を4.9%減と絞った一方で有償旅客キロ(RPK)は3.6%減に留まり、ロードファクターは0.9ポイント向上し71.9%となった。単価も8.3%増加しており、内訳は為替が1.4%、燃油サーチャージと値上げで2.2%、実質単価が4.7%となっている。単価増の裏づけとして、エコノミークラスの利用者が1%減となった一方、ファーストクラスとビジネスクラスでは13%増だ。国内線では、単価が5.6%増加したものの、ASKが3.1%減、RPKが4.4%減、ロードファクターが0.8ポイント減の63.5%となり、営業収益は1.0%増の5201億円に留まった。
なお、旅行企画販売事業のうち、ジャルパックはバリをはじめとするアジア圏、中国、ヨーロッパなどで取扱人数が増加し、増収となっており、経費の大幅な見直しにより、営業損益が改善した。また、ジャルツアーズは増収減益。旅行事業の売上高は24億円増の2915億円、営業利益は11億円増の10億円となった。