JNTO間宮理事長、「09年度に1000万人を」−観光先進国への第一歩

  • 2008年2月12日
 国際観光振興機構(JNTO)理事長の間宮忠敏氏は2月8日、主催した「インバウンド旅行振興フォーラム」において事業報告し、「2009年度の終わりには1000万人を視野に入れたい」と早期の1000万人の実現をめざす考えを述べた。また、2007年の総訪日外客数が前年比13.8%増の834万9200人となり、伸び率、外客数ともに過去最高になったことに触れ、2003年に開始したビジット・ジャパン・キャンペーン(VJC)の効果を強調。2008年度は、「設立が予定される観光庁とともに(JNTOが)、車の両輪となって外客誘致に取り組む。900万人台をめざしたい」とした。

 2008年度の重点事業は、海外事務所を中心とした各種プロモーション活動とウェブサイト事業、コンベンション・インセンティブ誘致の3点。プロモーション活動では、市場ごとの戦略に基づき、ターゲット別に事業を実施するほか、リピーター獲得を目標に、地方観光の魅力の発信と満足度の向上を図る。ウェブサイトでは、動画の導入などコンテンツや機能を充実し、アクセス分析も活用する方針。年度中に現在の7言語に加え、ロシア語のサイトも立ち上げる。コンベンション・インセンティブでは、国土交通省と連携して、中・大型の国際会議や、地域の特性に合った国際会議の誘致、アジアからのインセンティブ旅行の取り込みを強化する。また、洞爺湖サミットを契機とした、北海道と日本の観光魅力の発信にも取り組む。

 間宮氏は、「2008年は1000万人に向けた残り3年間の最初の年。非常に重要な1年になる」と決意を新たにしつつ、「1000万人を達成してもその先がある。日本は現在訪問者数で世界30位。観光先進国に仲間入りするための道は遠いが、今年を第一歩として進んで行きたい」と語った。


▽関連記事
JNTO、4月にVJC事務局と統合、方面別に組織再編の方針−中計は2月末頃予定(2008/01/29)

※2月18日10時10分 記事中の表記を一部を訂正いたしました。 編集部