ジャルツアーズ、08年度上期目標127.9万人、ステージで利益、ふらりで送客

方面別では、沖縄の販売強化を継続するほか、07年度に伸び悩んだ北海道と九州で、オリジナルバスなどを武器に、50代から60代の団塊・シニア層を取り込んでいく。地方発では、東京ディズニーランドが開業25周年を迎えることから、積極的に販売する方針。
仕入面で、日本航空(JL)からの座席供給は前年並みとなる見通し。ただ、ジャルツアーズ代表取締役社長の須藤元氏は、「小型化や減便などもあり、またキャリア運賃や個札を推進している影響は、エアとホテルのパッケージなどに徐々に出てくる」と懸念を示す。その一方、ランド費も高騰傾向にあるが、価格面では「ステージは昨年並み、ふらりは方面によって若干値下げ」するという。これは、送客数確保を狙ったもので、「送客数確保のために粗利を削る」覚悟という。
また、ダイナミック・パッケージについては、昨年5月の稼動以降、出だしは鈍かったというが、契約施設数の増加や、施設側の理解の深化に応じて増加し、現在は毎日200件以上の予約が入る状態という。2008年度は、レンタカーやオプショナルツアーなどを強化して、年間で8万人から10万人の利用をめざす。この背景には直販の割合を高めたい思惑があり、現在はコールセンターとウェブ経由で全体の2割だが、上積みをめざす。また、現在はJALマイレージバンク(JMB)会員向けの商品「JAL旬感旅行」を、一般向けに変更する。
なお、インバウンドについては、現状MICEなどをJTBグローバルマーケティング・アンド・トラベルなど提携しているが、須藤氏は、「富裕層などは注目している。正式に決めたわけではないが、FITなどは独自に展開していきたい。自信はある」と語り、現在策定中の次期中期経営計画で盛り込む可能性を示唆した。