国際線旅客需要、2007年は7.4%増も2008年は燃油高などで減速か−IATA予測

  • 2008年2月5日
 国際航空運送協会(IATA)によると、2007年の国際線旅客需要が前年比7.4%増となり、また平均搭乗率も1ポイント上昇して77.0%となった。この結果、航空業界全体の利益は、2000年来初の黒字となる560億米ドル(約5兆9835億4530万円)となった。航空会社の国際線旅客需要を地域別に見ると、中東が18.1%増と4年連続で2ケタ増となり、地域経済の好調さやオイルマネーを背景とした路線網拡充の成果が表れた。以下、南米が8.4%増、アフリカが8%増と続く。アジア・太平洋地域は全体の平均とほぼ同程度の7.3%増で、中国とインドの需要増が底を支えたかたちだ。ヨーロッパは5.3%増、北米は5.5%増となった。

 ただし2008年に関してIATAでは、好調であった2007年に比べて環境は厳しくなり、同様の規模の成長は難しいと予測。この要因として、燃油の高騰と、アメリカのサブプライムローン問題に端を発する金融不安をあげる。12月の旅客需要は6.7%増となったものの、11月の9.3%増などに比べ減速しており、「これからの流れを象徴するもの」という。