JNTO、4月にVJC事務局と統合、方面別に組織再編の方針−中計は2月末頃予定

統合の決定を受けてJNTOでは、2010年に訪日外客数1000万人を達成するために、現行は「事業開発部」、「海外市場開拓部」、「国内サービス部」として機能別に分割している組織を、市場別に再編することを検討している。市場ごとにプロモーション活動を一貫して担当することから、間宮氏は「自己完結型」と表現。具体的な再編方針は未定としつつも、「企画や管理、経理を担当する本部と別に、プロモーションを担当する本部を設け、その下に『アジア』と『欧米』を設置することになるのではないか」との考えを示した。
VJC事務局については4月で解消することとなり、統合後は担当部署を設けることなく、各市場別グループ内で「皆でやっていく」という。現在従事する人員が自動的に移行することはなく、新たに民間から出向を求める予定。
今後の事業方針については、中期計画を2月末までに策定する考え。間宮氏は、「1000万人達成にむけて残り3年の初年度。登山で言えば8合目で、一番苦しい時期だ。気持ちだけでは達成できず、戦略性が重要になる。2010年を見据え、各市場に対して、各年度でしなければならないことを考えている」と語る。中期計画策定後には、観光庁など政府のインバウンド政策に合わせ、毎年度の事業計画を作成する予定だ。また、行政改革、縮小均衡といった流れの中で予算も限られており、「地方自治体や民間企業との共同事業の開発が非常に重要」という考えだ。なお、2008年の目標については、「冬柴国土交通大臣も言及されたが、2007年の13.8%増、約835万人という数字からすれば、当然900万人は目指さなくてはならない」という。
また、アウトバウンドについては、「インとアウトは表裏一体。ツーウェイ・ツーリズムで発展することが望ましい。国交省も力を入れると表明しており、日本旅行業協会(JATA)のビジット・ワールド・キャンペーン(VWC)に協力していきたい」と語った。