アクセスランキング、1位JLペックス運賃、2位ANA路線、3位KNT

  • 2008年1月26日
[総評] 今週は航空会社の記事として、日本航空のペックス運賃(1位)、全日空の路線計画で国際線は中国への傾注(2位)、これにともなうユナイテッド航空(UA)とのアライアンス、乗継強化策としてUAが台北線を運休すること(5位)が上位になりました。一方、近畿日本ツーリストの創発本部の役割(3位)、JTBの今後の生き残り策(4位)、受注型企画旅行で「企画料」の収受を促すセミナー(7位)、阪急と阪神の旅行・国際輸送分野で事業別にグループ内企業の再編(9位)が旅行会社のニュースとして上位に入りました。いずれも旅行、航空業界で関連しあう項目ですが、業界に音を立てて変化を意識した動きのあった一週間ではないでしょうか。今週のニュースの一つから引用すると、「変化より早く変化を遂げる」(JTB佐々木社長)という動きに近いでしょうか。

 JLのペックス運賃は下限撤廃を見すえた対応ですが、IATA運賃の値上がりとも関係し、旅行会社の仕入れ値にも少なからず影響あることでしょう。その一方、スターアライアンスとして効率化を進めるNHとUAの路線展開は、路線計画にとどまらず、日本の旅行会社の販売する席数にも影響を与えます。海外旅行という側面では、飛行機を利用することが大半の日本では、航空会社の体制が大きく影響します。KNTは企画と仕入れを一体化し、競争力を高めること、市場の多様化に一つひとつ対応していける組織作りをしました。阪急阪神も4月から、両社がこれまでより旅行事業で連携できる体制へと変わるグループとなります。こうした変化も帰結するところは、「企画料」であるのか、トランスアクション・フィーであるのか、消費者にきちんとした説明をして、その対価を取れる業態へ変わること、仕事をすることが不可欠ではないでしょうか。JATAのセミナーでは、「企画料を値切られて・・・」という話があり、どうしてもサービス提供側が値切らなければいけないという話がありました。ただし、旅行会社が「仕事」に対する対価の意識を今より強く持たなければ、航空会社の変化の波に戦える体質にはならず、より大きく言えばネットで変化する情報化に耐えられないと思いますが、皆さんのお考えはいかがでしょうか。(鈴木)


▽トラベルビジョン・記事ランキング(1月第4週:1月21日〜1月25日午後6時)
第1位
日本航空、08年度PEX運賃を設定−下限撤廃控えIATA PEX比7割引超も(2008.1.23)

第2位
ANAグループ、08年度路線計画を発表、首都圏再拡張と中国重視を鮮明に(2008.1.24)

第3位
KNT、「営業部隊の本社」の創発本部、エンジン役として4780億円必達を(2008.1.22)

第4位
JTB佐々木社長、3つの戦略で近未来の存続かけた戦いに生き残る−経営講演会(2008.1.25)

第5位
ユナイテッド航空、台北線を運休、4月から全日空と共同運航へ(2008.1.25)

第6位
バンコクエアウェイズ、3月30日から福岡・広島/バンコク線を増便(2008.1.22)

第7位
受注型企画旅行、見積書を正しく使い、企画提案を−企画料の収受を促す(2008.1.24)

第8位
旅行業の2007年倒産件数、06年度より増加も負債額は減少、12月は2件にとどまる(2008.1.22)

第9位
阪急阪神、旅行・国際事業再編−中間持株会社の下に4社、阪神航空が独立(2008.1.25)

第10位
エクスペディア、最安値提供の保証を開始、他サイトより高い場合は差額返金(2008.1.24)