日本旅行、新システム導入で新商品投入、上期ホールセールで送客8%増へ

  • 2008年1月25日
 日本旅行は2008年上期の「マッハ」「ベストツアー」で、前年比8%増の19万2000人の送客をめざす。07年は航空機の小型化や路線縮小、燃油費高騰などの厳しい環境の中、17%減の42万6000人になる見込みだが、新海外系システムの稼動にともなう新商品を投入と機能を活用し、個々のニーズに対応。さらに、システムによるコンサルティング機能や回答の迅速化など販売力の強化で巻き返しをはかる。執行役員海外旅行事業部長の堀田正昭氏は「購入者の7割が何らかの変更をしており、旅行会社側からの提案だけでは満足されないほど多様化している。新システムではお客様が買いやすく無理を言いやすい商品を実現した」と述べ、需要喚起もはかる意気込みをみせた。

 新商品「Myレシピ」は、ホテル、観光、アクティビティ、食事などを旅行者が選択できる素材選択型の商品。昨年のテストマーケティングのグアム商品では、従来の「お買い得スペシャル」と比べると、航空機やホテル、アクティビティの組み合わせが108パターンなのに対し、旅レシピでは5200パターンとなった。さらに、ホテルはカテゴリーのみしか選択できなかったが、ホテルの指定も可能だ。設定方面はヨーロッパ、ハワイ、グアム、上海、ソウル、バリ島で、2月中旬から順次、販売を開始。今年度で6000人の送客、6億円の販売をめざす。

 方面別ではヨーロッパとアジアに力を入れる。アジアでは今年が観光交流年である韓国にフォーカス。韓国観光公社と提携し、「もっと韓国!キャンペーン」を展開する。味覚と伝統文化を楽しむコースを拡充したほか、ソウルと済州島では日本旅行オリジナル観光バスを運航するなど商品の充実を図り、年間取扱人数を30%増の8万人と設定した。

 また、チャーター便を利用する商品も大幅に拡充し、特にイタリア、北欧、中欧などヨーロッパを中心に夏季の仕入を強化。前年の5倍増となる計33本・約7000名の取扱を計画している。運航便が減少した関空のほか、小松や広島、札幌など地方発を多く設定していくという。

 なお、上期商品のツアー単価は方面によって異なるものの、1.5%から5%増加。仕入コストは航空が3%から7%増、ホテルは2%から10%増となったという。


▽08年度上期の販売目標人数
<方面/合計/マッハ(前年比)/ベストエクセレント/ベスト>
ハワイ 1万8000人(2%増)/100人/700人/1万7200人
アメリカ・カナダ 8600人(9%減)/設定なし/600人/8000人
ヨーロッパ 5万2800人(12%増)/300人/2万5500人/2万7000人
アジア 7万6100人(15%増)/600人/2600人/7万2900人
オセアニア 7200人(10%減)/300人/400人/6500人
グアム 1万9300人(4%増)/設定なし/100人/1万9200人
中国 1万0000人(5%増)/設定なし/600人/9400人
合計 19万2000人(8%増)/1300人/3万500人/16万200人