KNT、韓国・江原道と業務協約を締結−来年に日本人送客1万人をめざす

  • 2007年11月2日
 近畿日本ツーリストと韓国・江原道は2008年の日本人観光客1万人の送客で業務協約を締結、KNTは通年での送客策を展開する。江原道知事の金振ソン氏(ソンは「先先」)は「KNTは映画『4月の雪』で2500名を誘致した。今回の提携を通してさらに前進したい」と意義を語り、「これがはじまりで、この信頼がつながると良い」と期待を示した。KNTは今年、韓国観光公社(KTO)と業務提携し、15万人送客目標を掲げているが、ウォン高円安で日本人の韓国への訪問者数が伸び悩む中、KNTは4月以降に30%増を記録するなど目標に向け、「(15万人まで)あと3000人程度」と達成も目前に迫っている。来年は、今年の全社的な韓国プロモーションの発展形と捉え、韓国国内の地域に焦点を置いて、観光素材を開発していく。KNT常務取締役の越智良典氏は「今年は社員300名が韓国を訪れ、(企画、販売に向け)社内で盛り上がっている」と語り、こうした機運を活用して送客につなげる考えを示した。

 具体的な商品構成については、現在のところ企画段階にある。ただし、今回の業務協約の中には、チャーター便3本の利用が盛り込まれている。こうしたチャーター便は、世界無形文化遺産の江陵端午祭など既にある現地のイベントを活用した商品造成となる見込み。また、日本発ソウル、釜山行きの定期便を活用し、バス等での移動を組み合わせ、鏡浦(キョンポ)さくら祭りをはじめ、季節、祭りを関連付けた商品を展開するほか、ソウル滞在の旅客に対して日帰りシャトルバスの運行を計画するなど、ソウル中心の現在の訪問者に新たな提案をする。また、ホリデイだけでなく、団体での企画も含め、包括的に送客に取り組んでいく方針だ。