日旅、トラベルカフェと初コラボ、横浜支店リニューアル−店頭の活性化図る

  • 2007年7月25日
 日本旅行は7月25日、トラベルカフェとのコラボレーション店舗として横浜支店をリニューアルオープンする。これに先立ち、24日に内覧会を開催。代表取締役副社長の安富徹氏は「メインストリートの路面店で、カフェを展開するのにふさわしい立地。資源を有効活用し、店頭の活性化を図る。成功すれば拡大していきたい」と、同社初となるカフェとのコラボ店舗の選出理由とその期待を示した。

 また、トラベルカフェにとっても旅行会社との本格的なコラボレーションは初の試み。同社取締役副社長の後藤一之氏は「各種イベントを通して来店者を増やし、旅行業のモデル店舗となれば」と話し、店舗の効率化と活性化を希望する旅行会社とのコラボレーションに積極的に取り組む意向を述べた。

 今回のリニューアルにより、日本旅行が期待するのは誘客効果。1日あたりの来店客は従来が100人であったのに対し、150人から180人程度と見込む。また、旅行業の年間販売額目標も前年比25%増の5億円に設定。カフェはフランチャイズ契約で運営はトラベルカフェの業務委託であるが、カフェの売り上げとして年間3600万円を見込み、営業利益を含めれば固定費など従来の3分の1のコストを削減できるとしている。

 なお、同店舗の支店長である鴫原教氏によると、主要客層は団塊世代を中心としたビジネスマンや山手付近の富裕者。取扱商品の7割が海外でヨーロッパなどロング方面が多く、収益率の高い商品が多かったという。ただ今後は、現在よりも幅広い客層の来店も増えると期待している。


▽今後の店舗戦略は来客数増を意識

 最近の旅行会社の店舗戦略では、客層や方面に特化した展開が主流だ。日本旅行は今年に入り、広島立町支店や京都四条支店、Tisギャレ大阪など、店舗リニューアルを進めているが、同社の場合は他社の動向とは異なり、その土地にあわせた来店客の増加を狙うのが特徴。例えば京都四条支店では地域の富裕層を意識し、スペース活用して店舗内にブース、カウンターに間仕切りを加えたほか、Tisギャレ大阪では駅傍の極小店舗であることから、広く見せられるハイチェア型のカウンターを導入し、おしゃれなデザインに統一して通勤・通学で立ち寄る女性層向けの店舗とした。安富氏は「全国店舗の中で、リニューアルする余地のある店舗はまだある」として、引き続き店舗展開のあり方を模索していく方向にあるとの考えを示した。