旅行と医学に関する協議会第1回を開催、各社・団体が現状と今後の取り組み紹介

  • 2006年12月22日
 旅行と医学に関する協議会の第1回会合が21日に開かれ、旅行の安全や旅行者の健康の確保などに関する各社・団体の取り組み状況、および今後の展開について意見交換した。この協議会は、旅行において医学的見地から各社・団体が個別に取り組みを進めているが関係者が情報を交換、共有化することで旅行と健康の関係を明らかにする観点から、国を中心として各社・団体の連携を促進する狙い。

 会の冒頭、柴田耕介総合観光政策審議官は、「特に熟年層やシニア層の旅行者の拡大に伴い、絶対数は必ずしも多くないと思うが、残念ながら旅行中の疾病者、死亡者の数は増加傾向にある」と指摘。感染症をはじめ、対策や情報提供により、日本人の海外旅行の健全化に重要である考えを示した。また、訪日外国人旅行者の拡大に向けても、「日本の医療水準は極めて高い評価を得ていると認識しているが、言葉の不自由さの問題がある中で、安心して医療サービスが受けられる体制づくりの推進も、受け入れ体制の整備を図る上で大切な視点」とも語った。そのほか、今後は温泉の効果と旅行と健康の関係に関する医学的な根拠を明らかにする必要性にも言及している。