国際観光振興機構（JNTO）によると、8月の日本人出国者数は3.9％増の169万7000人であった。8月の年別出国者数としては、2001年、2000年に継ぐ過去3番目を記録。8月にはイギリスでのテロ未遂事件やレバノン侵攻など、海外旅行先の安全性に不安を感じさせる要因が発生したが、JNTOでは結果的にはさほど大きな影響はなかったと見ている。1月から8月までの累計は1.7％増の1155万5600人。

　また、訪日外客数は6％増の65万6000人。韓国、中国からの訪日客が好調で、特に韓国は査証免除措置や韓国ウォンに対する円安基調、チャーター便を利用したツアーの実施など、好影響が揃った。中国は団体観光旅行のビザ発給地域全土開放、上海からの訪日クルーズツアーの催行があった。一方、台湾は05年の愛知万博による訪日客急増の反動などの影響で減少。アメリカもアジア諸国への直行便増加や訪中旅行の人気の高まり、インド洋大津波の回復に伴うアジア諸国への需要増が影響し、前年並みに留まった。1月から8月までの累計は7.6％増の489万3100人。

※数値はいずれも推計値