小泉首相の指示で検討が進められていた「日本橋地域から始まる新たな街づくりにむけて」の提言がこのほど、まとまった。これは現在、日本橋の上を覆う高速道路を付け替えるなどを含む公共事業としての側面もあるが、景観形成、街づくり、地域文化と伝統の継承など海外に発信する「Japan　Brand」の都市づくりの先鞭としても位置づけがあり、今後の動向で観光からも大きな役割が期待される。

　これについて北側国土交通大臣は今後、国土交通省としては幅広い調査検討を進める方針を示している。ただし、技術的な課題や制度的課題については新内閣の発足後、今回の提言を踏まえた検討チームを省内に作り、国土交通省、他の関係省庁、東京都をはじめとする地方自治体、住民などの地元との連携を行う。

　都市再生の基本方針は街、川、道の一体的な整備。都市空間を魅力的に創出する街づくりが先行する形で、首都高速道路の移設を促す流れを作り出すことをめざす。水質の改善いによる遊覧船が行きかう川とすることも含まれている。これにより、外国人にも魅力を覚えるような憧憬をもつ地域としていくプランだ。